三十路過ぎると寒さのダメージ倍率が上がる
わたしはどちらかというと雪の少ない地域に住んでいるので、
雪の日はなんか非日常だねーってわくわくする。
わー!雪ふってる!って。
ちょっとぐらい積もるかなあ?って。
せっかくだしどこか雪見に出かけてみようかな!って。
傘さしたほうがいいかな?なくてもいけるかな?って。
ね。
思わない。
ちっとも。
雪への明るい感情がなくなってもう10年ぐらい経つと思う。
先日の大寒波では降ったりやんだりってかんじだったんだけど
窓の外みて、はあ雪かよって。
洗濯物干せねえじゃんつって。
絶対家から出るもんかっつって。
ちょうど休日でよかったーって。
あのね、もう雪は雨と同じなの。
洗濯物干せない日はすべて悪天候なの。OK?
そうしてその日はわたしにとってただの天気悪い日だったんだけど、
知人は京都にでかけたらしくて。
大雪でめっちゃ寒かったって、後日写真を見せてくれた。
で、その日の話を聞いたんだけど、
京都の清水寺あたりは外国人の旅行客が多くて、
大雪の中レンタルの和装姿の人もけっこういたらしい。
足元は雪駄じゃなくて下駄ですよ。レンタル和装なんて生地も薄いし。
冬の京都。大雪。
よりによってこの寒い日に和装なんて大変だなあってわたしは思ったんだけど
むしろ京都の雪景色を楽しめてラッキー!って感じらしい。
もしわたしがどこか海外旅行先で大雪に見舞われたらきっとそんなふうに思えないな。
交通が止まりでもしたら予定狂っちゃうし、
着る予定だった服は寒すぎて無理になるかもだし、
いつどこで予測不能なトラブルが起こるか気が気じゃない。
だからさ、そういう非日常をラッキー!って受け止める軽快さが粋でうらやましいと思う。
こころの豊かさなんだろうな。
てか旅行ってそもそも非日常を楽しむものか。
自分が旅行苦手なのは非日常を楽しむマインドができていないんだ。
苦手というか、旅行行く前にガッチガチに予定組むタイプ。
あと普段荷物が少ない人間なので、大きいキャリーバッグで移動するのがストレス。
重い荷物持ちたくない。ただの直球ワガママで草。
わたしもいい年だし、このまま孤独な老人まっしぐらだしさ、
こころの育て方を考えないといけないかもしれない。
こんどの雪の日には洗濯物とか道路の心配じゃなくて、
髪についた雪を払うことができるようにしたいと思う。